ゴルフ部創設マニュアル

各地区からの主なゴルフ部紹介

 このたび、日本高等学校・中学校ゴルフ連盟の8地区(北海道・東北・関東・中部・関西・中国・四国・九州)のゴルフ部を紹介いたします。全国大会優勝校をはじめ、多くのプロを輩出している名門校、地区有数の進学校、また少数精鋭で頑張っている学校など様々なチームがあり、今後ゴルフ部を創設する場合の参考にしていただければと思います。

高い国公立大進学率を誇る強豪校 札幌光星高等学校 (北海道/私立)

 カトリックのミッションスクールとして1934年に創設された本校は、今年(2018年)で84周年を迎えます。当初は男子校でしたが、2007年より共学校となり人気が上昇。毎年国公立大学への合格者数が100名を超える進学実績を誇り、北海道では在籍生徒数のもっとも多い学校となっています。
 ゴルフ部は1994年に創部。全国大会男子団体の部に25年連続出場。また、日本ジュニアゴルフ選手権競技制覇など輝かしい歴史を刻んできました。
 ただし、技術の高い選手のみを勧誘するようなことは行わず、進学校として求められる学力を有し、文武両道を実践することを理解する選手であれば「経験不問」「来るもの拒まず」の方針で加入を認めています。卒業後にプロになる選手や入学後に初めてゴルフクラブを握る生徒もいるなど幅広い部員が在籍しています。活動は、夏季は近郊のゴルフ場の協力で週4回のラウンド練習。冬季は校舎内の施設でランニングと筋トレに十分な時間を割き、フィジカルの向上に努めています。
 モットーは「感謝と集中」。全力で学習とゴルフに取り組む「心」をしっかりと備えること、部員間の自治を尊重し、課題解決力を高めることなど、ゴルフの上手い下手ではなく、人格形成の手段としてゴルフや部活動が存在していると考えております。(顧問・駒井健一郎)

創意工夫して雪深い冬でも活動 北海道長沼高等学校 (北海道/公立)

 札幌から車で約1時間の長沼町にある本校は、全校生徒150人に満たない町に唯一の小規模高校。北海道の公立高校では数少ないゴルフ部のある学校です。
  創部15年のゴルフ部は、全国大会の団体の部に2度、個人の部に5度出場。部員はいつも少人数で活動しています。高校からゴルフを始める初心者も多く、コースデビューから全国大会出場を目指す練習まで幅広く練習。また、ゴルフを通して、健全な人間育成やゴルフ文化の底辺拡大にも重きを置きながら活動をしています。
 シーズン中は、地元の長沼町が所有しているゴルフ場にお世話になり、ラウンド中心に練習。北海道高等学校ゴルフ連盟の大会会場である札幌ゴルフ倶楽部・由仁コースにも近く、大会前には同コースでラウンド練習を数多く行えるなど、引率練習ラウンド回数は道内一を自負しています。
 また、雪に閉ざされる冬場は、校内に4打席分の鳥かご式ネットのアプローチレーン2本(写真)、パターマットを設置した屋内練習場をつくり、雪深い北海道でも年間を通した活動を行えるようにしています。
 ゴルフ強豪校とはひと味違うのんびりとした雰囲気の中でゴルフを始めたい、楽しみたい。または自分のゴルフを追求したいという選手たちを、ゴルフを愛してやまない顧問と部員が応援しています。(顧問・松村弘)

「文武両道」目指す県内唯一のゴルフ部 盛岡中央高等学校 (岩手県/私立)

 2108年度に創立55年を迎えた本校は、「独立進取」「研鑽努力」という「建学の精神」のもと文武両道を目指した教育をしています。卒業後の進路においては、過去5年(07年時)で東大・京大などをはじめ国公立大学合格者が430名、早稲田、慶應、医学部などの有名私立大学へも数多く合格者を出しています。また、18年に開催された平昌オリンピックのスキージャンプ競技に本校出身の小林潤志郎・陵有兄弟が出場するなど、多くの卒業生が世界で活躍しています。
 岩手は東北地区でも特に寒さが厳しい県ですが、寒さに負けず県内唯一のゴルフ部のある学校として活動をしています。本校を18年春に卒業(東北福祉大学進学)した米澤蓮は、高校日本代表としてトヨタカップに出場するなど活躍しています。私が、中学校に出向き米澤を勧誘した時「環境が整っていないが入学しないか」と伝えました。それに対し「家から通学できる環境が一番です」と、答えてくれました。その言葉はゴルフ部の顧問として指導している私の心の支えになっています。
 列車を乗り継いで2時間近くかけて登校する生徒、特進クラスで0時間~7時間目まで勉強する生徒もいて、まとまった練習ができない時もありますが、米澤蓮の言葉を支えに、創意工夫で厳しい環境を克服し、強豪校に対抗していきたいと思います。(顧問・髙橋亨)

ジュニア育成など地域振興に貢献 青森県立六戸高等学校 (青森県/公立)

 本校は青森県上北地区にある1981年創立の県立高等学校であり、今年(18年現在)37周年を迎えます。各学年2クラス、在籍生徒187名の小規模校ですが、地域に愛されながら生徒は日々学習に、また部活動に励んでいます。
 本校ゴルフ部は、1992年に創設された愛好会を経て2000年度にゴルフ部へ昇格。 同年の青森県新人戦では個人戦第1位の成績を残し、その後も東北大会や全国大会出場など目覚ましい成績を挙げ、保管されている数多くのトロフィーが当時の活躍を伝えています。
 普段は、近郊のゴルフ場の厚意により打球練習場、パター練習場、コースを利用させて頂くなど、恵まれた環境の中で活動ができています。休日はゴルフ場でボール拾いなどのお手伝いを行いながら、六戸町が企画している「メイプルジュニアクラブ(小中学生対象のゴルフ教室)」(写真)にもボランティアとして参加。ゴルフ競技人口の拡大や地域振興にも励んでいます。
 同校は2023年に閉校することが決定しており、六戸高校ゴルフ部として活動できる期間が限られていることは残念ですが、生徒はスコア向上を目指し、今日も練習に取り組んでいます。(顧問・新岡雄大)

2018年夏の全国大会男子団体優勝校 埼玉栄高等学校 (埼玉県/私立)

 埼玉栄高等学校は、建学の精神「人間是宝」と校訓「今日学べ」を掲げて伝統を築き上げてきました。「生徒の内在する可能性を開発し、一人ひとりの能力を活かす教育」によって、難関大学への合格や部活動の成果など、各分野で輝かしい成果を収めています。本校は、それぞれの生徒が持つ個性や能力を磨き上げる学校です。
 ゴルフ部の方針は、①道徳②礼節③ゴルフの順に指導しています。特にゴルフに必要な道徳・礼節を重んじる心を育てることは、社会に出てから必要な能力になるので重要視しています。だからゴルフを通して、正しい礼節・判断力・マナーを身に付け、豊かな心と大人の自覚を備えた人間の育成を目標に指導しております。
 練習場は、本校に隣接しており、コースにも自転車を使用し10分程度と、充実した施設と恵まれた環境で、個々の内在する可能性を開くことができる本校ゴルフ部は、経験者・未経験者を問わず、誰でも入部でき、生徒全員で切磋琢磨する集団です。
 2018年は、関東大会で男女ともに2位、8月の全国大会では、台風下の厳しいコンディションでも、男子が5年ぶりに優勝。女子も4位に入賞することができました。
 このような環境の中で育った部員の昨年度(17年)の進学実績は、日本大学、東北福祉大学、駒澤大学、中央大学、中央学院大学、日本体育大学、法政大学、愛知学院大学などです。今後も文武両道を目指し教育活動に励んでいきます。(顧問・植草一成)

15年に大会初参加。他校の協力に感謝 本庄東高等学校 (埼玉県/私立)

 2018年に創立71年を迎えた本校は、生徒数は1312名(18年4月現在)になります。「建学の精神に基づき、素直な心・感謝の心を学び、生徒一人一人の個性を大切にしながら、進路希望の実現を図る」ことを教育方針としております。
 ゴルフ部は、2010年に1年生の生徒2名が「ゴルフをしてみたい」と希望したところから同好会として活動がスタート。顧問2人は初心者から中級者までの技術指導が出来る程度なので、クラブの握り方、フォームの確認などを主に行っています。
 部活動は、6時間目授業で終了する月、水、金曜日に実施。サブグランドにある練習場でアイアンとアプローチショットを行います。2週に1度は近隣にある練習場でドライバーを練習。また、土曜の3時間授業後は近隣のコースでハーフプレー。休日にはラウンドも行っています。
 2015年に初めて連盟に登録して大会に参加。初参加の本校に対し、他校の顧問の先生方からたくさんのアドバイスを頂き、埼玉県は協力体制が充実していることを強く感じました。
 2018年、学校から活動を認められ同好会から部活動へ昇格。部員数は現在、2年生男子7名、1年生4名の計11名で活動しています。文武両道を実践できるように指導しており、昨年度(17年)は一般入試で国立大学や難関私立大学などの合格も出ました。(顧問・村山正道)

ゴルフを通じチーム精神学ぶ 星城高等学校 (愛知県/私立)

 名古屋石田学園・星城高等学校は、愛知県の豊明市に1963年に創立。2017年に創立55年を迎えました。報謝の至誠・文化の創造・世界観の確立という建学の精神をもと「“感謝のできる”実践力に富んだ逞しい人間の育成」を目標に教育活動を行っている学校です。
 ゴルフ部は02年に創部され、まだ15年と愛知県の他校のゴルフ部に比べると歴史は浅いゴルフ部です。創部以来、「ゴルフを通じチーム精神を学び、感謝のできる社会に通用する人格形成」を方針に掲げて活動をしています。また、08年頃より春・夏の全国大会に中部地区代表として常に出場できるほどにチームが成長してきました。
 平日の練習は、週に3日は学校の近くの練習場(名高山グリーンフィルド)で打球練習を行い、2日は校内でトレーニングを行っています。土・日曜日は豊田市のロイヤルカントリー下山コースを主に、緑が丘カントリークラブ、ザ・トラディションゴルフクラブの3箇所でラウンド練習を行っています。
 練習環境は十分とはいえませんが、ゴルフは自分との戦い! 部員は自分自身の人間性とゴルフの技術を磨き、日々個々の目標に対し頑張っています。チームの目標としては団体戦で全国制覇を目標に練習に取り組んでいます。(顧問・林良德)

感謝忘れず、人に優しく、自分に厳しく 三重県立伊賀白鳳高等学校 (三重県/私立)

 本校は三重県伊賀市の上野城から少し離れた郊外にあり、2009年に上野工業高校、上野商業高校、上野農業高校の3校が合併して誕生した学校です。12年に本校に赴任した翌年に、ゴルフをしたいという生徒5名が集まり、同好会として発足。4年間の活動の後、17年に部として活動を開始しました。
 ほとんどが初心者であり、部員数が少ないので、いまだ団体が組めない状況ですが、数少ない経験者は県予選を通過して中部大会へ出場。全国大会までもう一歩と頑張っています。
 練習は「ジュニアゴルファーの育成」、「ゴルフを通した人間育成をしたい」という趣旨に賛同いただき無料で学校近隣の民営打球練習場をお借りして、平日はほぼ毎日約2時間打球練習。土日は月2回程度近隣のゴルフ場でパター練習やラウンド練習をさせていただいています。挨拶や態度などのエチケット・マナーをしっかりと守り、清掃や球集め、目土作業、ピッチマーク直しなどをすることで、ゴルフを通して社会人として必要な人格形成を教育しています。
 これからも、ゴルフをしたいという生徒を集め、ゴルフ技術の向上を図ると共に、相手を尊敬し優しく、自分には厳しく、そして感謝する気持ちを忘れない人を育てたいと思います。(顧問・鈴木啓二)

ゴルフは長く続けられるスポーツです 甲南高等学校・中学校 (兵庫県/私立)

 甲南高等学校・中学校ゴルフ部は、1993年に同好会として発足し、18年に25年を迎えました。マナーとルールを重んじ、挨拶・感謝・謙虚を常に心に持つことで社会の一員としての成長を目指しています。
 発足当初は、学校のクラブでゴルフをすることが広まっていない中でのスタートでした。部員も数名でしたが、なかには全国大会に出場している生徒もいました。そして2年後にクラブとして認められました。
 やがてゴルフブームの到来で部員数も増え、18年には中学1年生から高校3年生まで60名を数えるクラブとなりました。全員が競技にすぐ出場するのではなく、まずグリップから始める生徒もおり、高校生が面倒を見ることもあります。昨年に完成した室内練習場(8打席)を使う班と、トレーニング班とに分かれて練習。週に一度は校外練習場でコーチの指導のもと、それぞれの課題の確認をしています。
 また、春と夏にはコーチ指導で合宿を実施(写真)。技術習得はもとより、集団生活の中で自分の成せることを発見することに期待を寄せています。秋には高校3年生を送り出す記念コンペを開催。祖父母、父母と親子3世代で参加される家庭も多く、ゴルフが長く続けられるスポーツであることを実感しています。創立者の言葉「世界に通用する紳士たれ」をゴルフを通じ目指しています。(顧問・角典久)

外部指導者と顧問5人が全力サポート 奈良育英中学校・高等学校 (奈良県/私立)

 1916年(大正5年)に設立され、創立100年を超える歴史と伝統のある本校は、古都奈良の中心に位置し、自然と文化に囲まれた落ち着いた雰囲気の中、生徒一人ひとりが夢の実現のために毎日の学校生活を送っています。
 本校ゴルフ部は、05年に活動を開始しこれまで選手権大会、国体、日本アマ・日本女子アマ、日本ジュニアなど様々な大会に出場。18年には、選手権大会女子団体の部で8位入賞、世界ジュニアゴルフ選手権3位に入るなど団体・個人で好成績を残しています。また、中学校のゴルフ部は団体の部においても、男子が12年連続、女子は5年連続で全国大会に出場しています。
 本校ゴルフ部の大きな特徴は、活動の拠点を学外に置き、外部指導者が指導の中心を担っているということ。岡田安夫監督(奈良県ゴルフ協会ジュニア育成委員)、荒木武人ヘッドコーチ(PGAティーチングプロ資格A級)の両氏が中心となって指導し、本校の教員5名が顧問として部員たちの活動をサポートしています。
 全体練習は平日(月~土)の午後4時~同6時で、日曜・祝日は原則として「学校の部活動である」という大前提のもと、学業を中心とした学校生活を最優先として部活動は行っていません。その上で、ゴルフを通じて何事にも動じない強い心を育て、自らを律し、社会人としての礼儀やマナーを学ぶことを教えております。(顧問・中村好志)

努力、自主性、感謝を重んじる 岡山県作陽高等学校 (岡山県/私立)

 本校は岡山県の北部にあり、桜で有名な鶴山城址が近くにある自然豊かな小京都・津山にあります。在校生600人程度ではありますが、運動部の活躍により生徒が活き活きと目的を持って学校生活を送っています。
 ゴルフ部は2004年にゴルフ経験者の東香織が入学したことで同好会として発足。卒業生でもあり、大学・社会人でも活躍されている田淵潔氏を監督に迎えて指導を仰いでいます。2年後にはプロで活躍している藤本麻子らが入学して部に昇格。その2年後の08年全国選手権大会では、藤本麻子、江口智子、西木裕紀子、村井直緒、東浩子で初優勝するという快挙を成し遂げました。その後も生徒の自主性と努力により男女ともに団体・個人戦ともに華々しい成績を収めています。
 創部以来の方針としては、①どのような上手な生徒に対しても作陽からは勧誘をしない。自分の意志で覚悟を持って入学する生徒を重んじる。②細々とした事を指導しない。生徒指導は行うが、ゴルフについては自主性を重んじる。常日頃より自分で考える癖をつけることが大切。③ゴルフができることに感謝をすること。練習場・ゴルフ場や地元の方々の応援で恵まれた環境で練習が出来ている。周りの方々に感謝する気持ちを持つことが大切。
 本校ゴルフ部の選手は、これら3つの方針を貫きながら、自分の夢の実現のため日々の練習に励んでいます。(顧問・久安歩)

なんと部員24人中22人が初心者 崇德高等学校 (広島県/私立)

 広島県の西区にある崇徳高等学校ゴルフ部は、現在(2018年)3年生6名、2年生9名、1年生9名の合計24名で活動しています。実は24名のうち、22名が高校に入って初めてクラブを握るという初心者です。また、クラブ顧問をしている2名ともゴルフ未経験者ということもあり、のんびりとした雰囲気で部活動を行っています。最初は1980年代後半に非公認のゴルフ愛好会として活動をしていました。1990年代に入り同好会として認められ、2000年頃に正式に「ゴルフ部」として活動するようになりました。
 練習は、初心者が多いこともあり、基本的に練習日は月、火、金曜日の週3日のみ。月、火曜日は、放課後の午後4時から同6時までの2時間、レッスンプロの指導のもと打撃練習を行っています。金曜日は主に、ストレッチと体幹トレーニング、そして縄跳びを150~200回行った後、本校の目の前にある1周3.3キロあるジョギングコースを走っています。また、ゴルフは審判の存在しないスポーツ。プレーヤー各々のマナーが何よりも大切と考え、きちんと挨拶をするように指導しています。
 知識も経験も浅い二人の教諭が、まさに手探り状態で部活動の運営をしており、まだまだ未熟なクラブではありますが、ゴルフの技術だけでなく、マナーや社会性を身につけて欲しいと願っています。(顧問・藤木亮)

地域貢献できるゴルフ部を目指す 帝京第五高等学校 (愛媛県/私立)

 本校は、1963年4月、学問と文化の薫り高い愛媛県大洲市に、「努力をすべての基とし、偏見を排し、幅広い知識を身に付け国際的視野に立って判断できる人材を育成する」という建学の精神のもとに開校されました。創立時から「実学を重視する」という観点に立って学校づくりを目指し、総合学科や衛生看護専攻科の設置、そして看護科5年一貫教育への移行など、時代の流れに対応した教育を実践しています。また本校は文武両道を目標としており、運動部では剣道部や野球部などが全国大会に出場しています。
 ゴルフ部は、2017年に行われた愛媛国体に向け、協会と県の強化指定校として14年に創部。愛媛国体では個人で6位に入賞する活躍を見せるなど、四国団体3位、春夏の全国大会や日本ジュニアへの個人出場、県内では団体及び個人優勝などを活躍しています。
 練習は、学校近くにある練習場やゴルフ場を使い、月、木曜日はトレーニング、火、金曜日はラウンド及び打撃練習、水曜日は打撃練習、土、日曜日は打撃練習やラウンドまたはトレーニングと、プロゴルファーによる指導を含めて環境は整っています。加えて、18年からは専門のトレーナーから指導を受け、体幹強化や筋力アップにも力を入れています。
 部のスローガンは“飛躍”。常に感謝の気持ちを忘れず、地域の期待に応え貢献できるゴルフ部を目指し、普段の生活から心身の成長を心掛けています。部員は少数精鋭ですが、一日一日を大切にし、個々の目標を達成できるよう頑張っています。(顧問・神山悟志)

全国大会3位入賞。1期生に森田遥 高松中央高等学校 (香川県/私立)

 本校ゴルフ部は、2012年にプロとして活躍している森田遥と坂下実利監督とで発足した部活動です。その後、女子部員を中心として活動しています。他校と違い、全員が公共の交通機関を利用して通学しているので、平日は午後3時半までの授業が終わるとすぐに、学校近くのゴルフセンターで2時間、集中して練習に励んでいます。
 県外生徒がほとんどで、高松市内の学校まで通うためには、特急列車で1時間半の道のりを毎日通学しなければならないので、心身ともに強くなくてはやっていけないのが現実です。だから、通学の時間を考え、各自で練習計画を立てないと、他の部員との練習量に差が出ます。自己管理との戦いになるために焦る生徒もいますが、本校は文武両道を掲げているので、ゴルフだけでなく勉学にも励まないといけません。勉学は高校生の本分。テスト期間は、練習後に学校に戻り、テスト勉強をする姿を目にします。
 本校では、ゴルフと勉学の両立に加え、規則正しい学校生活と人間性を磨くことが大切だと教えています。その結果、2018年の夏の全国大会団体戦で3位に入賞できたと思います(写真)。
 私は、ゴルフをしません。顧問としてゴルフの技術指導なども出来ませんが、部員一人ひとりが成長してくれたおかげで、ここまで来られたことを誇りに思っています。(顧問・平野千夏)

時松隆光ら50人のプロを輩出 沖学園高等学校 (福岡県/私立)

 沖学園ゴルフ部は、創部約30年で、現在中学生25名、高校生38名計63名が在籍しています(2018年時点)。ゴルフ部は中高一貫の隆徳館コースに所属し、中学1年生から高校3年生までが同じ校舎で勉強をしています。
 ゴルフ部のモットーとして「人にやさしく、自分に厳しいゴルファーであれ。」、「NEVER SAY DIE!(弱音を吐くな)」の二つを掲げ、毎朝午前6時半からグラウンドまたは体育館にて朝練を行っています。30分間体育館ではランニング、筋トレ、ストレッチ。グラウンドではベアグラウンドからのアプローチ練習を行っています。
 午後の練習は中学生は月、水曜日が9ホール練習ラウンド、火、木曜日が練習場。高校生は月、水曜日が練習場、火、木曜日が9ホール練習ラウンド。そして、金曜日は外部の体育館にてトレーニングを行っています。練習ラウンドの後には、ラウンドノートを用意させ、振り返りができるようにしています。また、当然ながらラウンド時には必ず目土袋を持ち、デポットの修復に努め、ゴルフ場をきれいな状態にして帰ることを心掛けるなど、エチケットやマナーを厳しく指導しています。
 卒業生には福田真未プロ、時松隆光プロをはじめ50名以上のプロゴルファーがおり、偉大な先輩たちに続くよう現役生徒も朝から晩まで頑張っています。(顧問・進文子)

早朝トイレ掃除で人間性を教育 日章学園中学・高等学校 (宮崎県/私立)

 本校は宮崎市内にある中高一貫校です。ゴルフ部は中学校が2004年に、高校は07年に創部しました。
 宮崎は1年間を通して暖かく、1年中ラウンドできるという恵まれた自然環境にあります。また、ジュニア育成に大変協力的であり、本校においては十分な練習時間、練習場所を提供していただいています。お陰様で18年のマンシングウェアレディース東海クラシックで初優勝した香妻琴乃をはじめ、現在7名のプロを輩出(18年時点)。これらは自分たちの力だけでは到底叶えられることではありません。
 日々の練習においては部のバスを利用し薄暮ラウンド、打撃練習を行っています。そして週3日の朝練、朝練の無い日は校内の早朝トイレ掃除と、技術向上のみならず、人間性を第一に優先して教育をしています。自分のことだけを優先するのではなく、「相手の立場で物事が考えられる人に」を志しています。生活、活動に関わるすべての方々への感謝の気持ちを忘れることなく、まずは人としてどうあるべきか、感謝の気持ちをどう伝えるべきか、そしてそれらを言葉や態度でしっかり表すことができるようこれからも精進していきたいと考えています。
 まだまだ足りないところはたくさんありますが全員で協力し合い人のために何ができるかを常に心掛け、行動できるよう努力していきたいと思います。(顧問・菊池美幸)